電気製品の防水・防塵規格はどうなっているの?生活防水の意味とは?

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屋外設置のドアチャイムを購入することとなって防水性能が気になったので調べてみました。簡単な屋根があるとはいえ、室外なので雨の影響が気になります。 候補商品の説明には防滴・防雨・防水など様々な言葉が使われていて、どれが防水性能が良いのか、分からなかったためです。 例えばこんな記述です 「♪省エネ防水デザイン:IP44防水等級」 「IP65革新的な防水設計、屋外の使用、雨の侵入を防ぐために、長寿命」 また、具体的な数値の記載はなくて単に防水機能を謳っているものもあります。 【室外設置対応】このワイヤレスチャイムセットは防水設計を採用、子機を屋外に設置することができ、雨が降っても大丈夫です。 まず、このIPというものはなんなのでしょう

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IPは防塵・防水の保護性能等級です

「IP」とはInternational Protection』の略で機器の防塵・防水の保護性能を表すための国際標準として、国際電気標準会議(IEC)によって制定されました。 IPに続く2ケタの数字の左側が「防塵等級」を、右側が「防水等級」を表しています。 例えば「IP56」は、防塵等級“5”で防水等級は“6”ということです。 またIP規格で防水規格のみを表すときには、「IPX6」のように表記します。 “X”は“防塵のテストをしていない”という意味で、「IPX6」は“防水のみ6級”を表していることになります。 そして、JISの防水規格とIECのIP規格がほぼ同一のため、両方をまとめて表示されることも多く、これを「JIS・IEC混成表記」と呼んでいます。 例えば JIS2級(防滴II形)のIP規格はIPX2になるので「JIS IPX2」と表記するような方法です。 当面知りたい防水性能は「IP〇〇」の右端の数字を確かめればいいことが分かりました。 調べてみるとかなり細かくJISで規定されています。

JISでの防水性能の規格は8段階ありました

こちらは「IP◯◯」表記でいえば4番目の数字で8段階の区別があります。 防水については厳密には『水の浸入に対する保護等級』です。 JISでの区分(保護等級・種類・保護の程度)は 0級 特に保護がされていない 1級(防滴I形)鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない 2級(防滴II形)鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない 3級(防雨形)鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない 4級(防沫形)あらゆる方向からの飛沫による有害な影響がない 5級(防噴流形) あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない 6級(耐水形)あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない 7級(防浸形)一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない 8級(水中形)継続的に水没しても内部に浸水することがない また「生活防水」という表記ですが、「日常生活で考えられるような、比較的少量の水分との接触から電子機器を守る機能」を指していて、規格化されてはいませんが、おおむね保護等級“4級”を「生活防水」とみなしているようです。 ただし、メーカーによって表記がまちまちなのも事実です。 これにより上記例では 「IP44防水等級」より「IP65革新的な防水設計」のほうが防水性能が高いことが分かり、「このワイヤレスチャイムセットは防水設計を採用」については、防水性能は4か5と推定できます。 ついでに防塵性能についても確認しておきましょう。

防塵等級は6段階です

こちらは「IP◯◯」表記でいえば3番目の数字で6段階の区別があります。 防水については厳密には『外来固形物に対する保護等級』です。 JISでの区分(保護等級・保護の程度)は 0級 特に保護がされていない 1級 直径50mm以上の固形物が中に入らない(握りこぶし程度を想定) 2級 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない(指程度を想定) 3級 直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない 4級 直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない 5級 有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない(防塵形) 6級 粉塵が中に入らない(耐塵形)

まとめ

電気製品の防水・防塵機能のチェック方法はいかがだったでしょうか? やはり、こうした知識は知っておくと役に立ちますね。 防水でいえば、「IP〇〇」と表記されていることが多いですが 最後の数字が「4」以上だったら生活防水機能はあるとみなせます。 電気製品を選ぶ際の参考にしてください。

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